新設:2018-06-20
更新:2024-06-01
2018年5月30日(水)第2時限後半(11時30分~12時15分)文学部佐藤道生教授授業履修者を対象に『日本の伝統文化「詩吟」と和漢朗詠集』の特別講義を、大久保正司(1971年卒)慶吟会OB会事務局長の司会進行にて行いました。その概略は次のとおりです。
- 1.中村楯夫 (1968年卒) 慶吟会OB会会長挨拶
- 日本の伝統文化「詩吟」と慶吟会
- 2.詩吟の吟じ方 (詩文を後段に掲載)
- 和漢朗詠集より「首夏」 実演を含めて
小野正典 (1975年卒)慶吟会OB会副会長
- 3.発声練習
- 「アエイウエオアオ」ほか
→参考:「お口の体操(発声練習)」 姉妹サイト「詩吟資料室」
- 4.詩吟実演 (詩文を後段に掲載)
- 1) 川中島 成瀬綾 (2010年卒)幹事
2) 太田道灌 中村楯夫 (1968年卒) 慶吟会OB会会長
3) 送別の詩 全員による合吟
- 5.質疑応答、現役慶吟会の立上げ案内
-
- 6.お礼の挨拶
- 田中和雄 (1971年卒) 慶吟会OB会副会長
別途、17時以降 希望者の参加を得て、現役慶吟会再興のためのミニパーティーを開催
なお、特別講義は今回が2回目です。第1回目は昨2017年11月6日に日吉キャンパスで行いました。
特別講義で使った詩歌の詩文
1.和漢朗詠集 上巻 「首夏」
1)「薔薇正開春酒初熟」白居易 より
甕頭竹葉經春熟 甕の頭の竹葉は春を経て熟す
階底薔薇入夏開 階の底の薔薇は夏に入って開く
2)「首夏作」物部安興 より
苔生石面輕衣短 苔石面に生いて軽衣短し
荷出池心小蓋疎 荷池心より出でて小蓋疎かなり
3)「屏風に」源順 より
わがやどの かきねや春を へだつらん
夏きにけりと みゆる卯の花
→「首夏」を吟じる譜面が pdf で開きます
2.漢詩「川中島(不識庵機山を撃つの図に題す)」頼山陽
鞭声粛粛夜過河 鞭声粛粛夜河を過る
暁見千兵擁大牙 暁に見る千兵の大牙を擁するを
遺恨十年磨一剣 遺恨なり十年一剣を磨き
流星光底逸長蛇 流星光底長蛇を逸す
→参考姉妹サイト
3-1.漢詩「太田道灌(道灌蓑を借るの図に題す)」作者不詳
孤鞍衝雨叩茅茨 孤鞍雨を衝いて茅茨を叩く
少女為遺花一枝 少女為に遺る花一枝
少女不言花不語 少女言わず花は語らず
英雄心緒乱如絲 英雄の心緒乱れて糸の如し
→参考姉妹サイト
3-2.和歌「七重八重」兼明親王
七重八重 花は咲けども 山吹の
みのひとつだに なきぞ悲しき
→参考姉妹サイト
4.漢詩「送別の詩(元二の安西に使いするを送る)」王維
(渭城朝雨) (渭城の朝雨)
渭城朝雨浥輕塵 渭城の朝雨軽塵を浥す
客舎青青柳色新 客舎青青柳色新たなり
勸君更盡一杯酒 君に勧む更に尽くせ一杯の酒を
西出陽關無故人 西のかた陽関を出ずれば故人無からん
(無無無故人 (無からん無からん故人無からん
西出陽關無故人) 西のかた陽関を出ずれば故人無からん)
→参考姉妹サイト